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【R8歯科診療報酬改定】WEB掲載対応だけで、歯科医院の算定はどれくらい変わるのか?

  • 執筆者の写真: Yuki
    Yuki
  • 5月25日
  • 読了時間: 8分


〜医院長・事務長が知っておきたい「月1万〜3万円」の算定機会と、もっと大きな施設基準リスク〜

令和8年度診療報酬改定では、歯科医院にとっても「医療DX」「施設基準」「院内掲示」「ホームページ掲載」の重要性が一段と高まっています。

特に医院長・事務長の方から多いのが、次のような質問です。

「歯科医院のWEB掲載対応をすると、実際にどれくらい算定が上がるのか?」

結論から言うと、平均的な歯科医院では、WEB掲載関係の対応によって確保できる算定額は、月1万〜3万円程度、年間では12万〜36万円程度が一つの現実的な目安です。

ただし、ここで大切なのは、WEB掲載そのものに点数が付くわけではないという点です。

WEB掲載は、診療報酬の加算や施設基準を満たすための要件の一部です。つまり、WEB掲載をしたから単純に収入が増えるというより、WEB掲載ができていないことで、算定できるはずの加算を取り逃す可能性があるという構造です。

1. R8改定で歯科医院に関係するWEB掲載とは?

令和8年度診療報酬改定では、医療DX関連の評価が再編され、従来の医療DX推進体制整備加算や医療情報取得加算は見直され、電子的診療情報連携体制整備加算等へ再編されています。歯科では、電子的歯科診療情報連携体制整備加算が新設されています。 

歯科における主な点数は、次のように整理されています。

区分

点数

金額換算

電子的歯科診療情報連携体制整備加算1

初診時 9点

90円

電子的歯科診療情報連携体制整備加算2

初診時 4点

40円

再診時の電子的歯科診療情報連携体制整備加算

再診時 2点

20円

1点は10円です。そのため、一人あたりの金額は大きく見えないかもしれません。

しかし、歯科医院では再診患者が多いため、月間の患者数で積み上げると、無視できない金額になります。

また、WEB掲載事項としては、オンライン資格確認等システムにより取得した診療情報等の活用、医療DXを通じた質の高い医療の提供、診療報酬の区分・項目・点数または金額を記載した明細書の無料発行などが関係します。 

2. 平均的な歯科医院では、どれくらい算定が変わるのか?

ここでは、平均的な歯科医院の月間患者数を以下のように仮定します。

  • 月間初診患者:50〜80人

  • 月間再診患者:300〜500人

  • 1点=10円

この前提で試算します。

3. 加算2の場合:月8,000円〜13,200円程度

電子的歯科診療情報連携体制整備加算2を算定する場合、初診時は4点、再診時は2点です。

初診:50〜80人 × 4点 × 10円 = 2,000〜3,200円

再診:300〜500人 × 2点 × 10円 = 6,000〜10,000円

合計:月8,000〜13,200円程度

つまり、加算2ベースでは、平均的な歯科医院で月1万円前後の算定機会になります。

年間では、概算で約10万円〜16万円程度です。

4. 加算1の場合:月10,500円〜17,200円程度

電子的歯科診療情報連携体制整備加算1を算定する場合、初診時は9点、再診時は2点です。

初診:50〜80人 × 9点 × 10円 = 4,500〜7,200円

再診:300〜500人 × 2点 × 10円 = 6,000〜10,000円

合計:月10,500〜17,200円程度

加算1ベースでは、平均的な歯科医院で月1万円台前半〜後半が一つの目安です。

年間では、概算で約12万円〜20万円程度になります。

5. WEB掲載関係を広めに見ると、月1万〜3万円程度が現実的

実際の医院運営では、WEB掲載が関係するのは電子的歯科診療情報連携体制整備加算だけではありません。

施設基準、明細書発行体制、医療DX、連携体制、ベースアップ評価料、歯科技工所連携、保険外負担の掲示など、医院のホームページ上で情報公開が求められる場面が増えています。

令和8年度診療報酬改定に伴う施設基準届出チェックリストでも、歯科診療所向けに新設・要件変更となる施設基準の確認が求められており、施設基準を算定するには要件を満たしたうえで期限内に届出を行う必要があります。 

そのため、WEB掲載関係の対応を広く捉えると、平均的な歯科医院では以下のような目安になります。

歯科医院の規模・状況

月間の算定影響目安

年間目安

小規模歯科・初診少なめ

約5,000〜12,000円

約6万〜14万円

平均的な歯科医院

約10,000〜30,000円

約12万〜36万円

初診・再診数が多い医院

約30,000〜50,000円超

約36万〜60万円超

ここでの金額は、あくまで概算です。実際には、医院の初診数、再診数、届出状況、電子処方箋や電子カルテ情報共有サービスへの対応状況、既存加算の算定状況によって変わります。

6. 注意点:「純増」ではなく、旧加算からの再編である

ここは非常に重要です。

令和8年度改定では、医療DX推進体制整備加算や医療情報取得加算が再編され、新しい電子的診療情報連携体制整備加算等に統合・見直しされています。 

つまり、すでに医療DX推進体制整備加算をしっかり算定していた歯科医院では、今回の加算が丸ごと純増になるとは限りません

むしろ、見方としては、

「旧加算から新加算へ制度が再編され、その算定要件としてWEB掲載や医療DX対応がより重要になった」

と考えるべきです。

したがって、医院長・事務長が見るべきポイントは、単純な増収額だけではありません。

大切なのは、今まで算定できていた加算を、R8改定後も継続して算定できる体制になっているかです。

7. 本当に怖いのは「月1万〜3万円」ではなく、算定できない医院になること

WEB掲載対応による直接的な算定影響は、平均的な歯科医院で月1万〜3万円程度です。

この金額だけを見ると、

「それほど大きくない」「急いで対応しなくてもよいのでは」

と感じる医院もあるかもしれません。

しかし、365メディカルでは、ここに大きなリスクがあると考えています。

なぜなら、WEB掲載は今後、単なるホームページの問題ではなく、施設基準を満たしていることを外部に説明するための制度対応になっていくからです。

例えば、次のような状態はリスクになります。

  • 院内掲示はしているが、ホームページには掲載していない

  • 明細書無料発行の説明がホームページにない

  • 医療DXに関する施設基準の掲載が古い

  • 施設基準の届出内容とホームページ掲載内容が一致していない

  • ベースアップ評価料や処遇改善に関する情報公開が整理されていない

  • 歯科技工士・歯科技工所連携に関する体制が説明できない

  • やっていることはあるが、記録・証憑・掲載がそろっていない

これからの診療報酬改定では、「やっています」では不十分です。

必要なのは、「届出している」「掲載している」「記録がある」「証明できる」状態です。

8. 医院長・事務長が今すぐ確認すべきWEB掲載項目

歯科医院がまず確認すべき項目は、以下です。

1. 医療DX関連の掲載

  • オンライン資格確認を行う体制

  • 取得した診療情報等を活用して診療を行うこと

  • 医療DXを通じて質の高い医療を提供すること

  • 電子処方箋や電子カルテ情報共有サービスへの対応状況

2. 明細書発行に関する掲載

  • 明細書を無料で発行していること

  • 明細書に診療報酬の区分・項目・点数または金額を記載していること

3. 施設基準に関する掲載

  • 届出済みの施設基準

  • 算定している加算

  • 院内掲示とホームページ掲載の整合性

4. 保険外負担に関する掲載

  • 診断書料

  • キャンセル料

  • 自費診療の料金

  • 郵送費やシステム利用料など、患者から別途徴収する費用

5. 歯科特有の連携体制

  • 歯科技工所との連携

  • 口腔内スキャナやデジタル技工との連携

  • 歯科技工士連携加算等に関係する体制

9. 365メディカルが考える、歯科医院のWEB掲載対応の本質

歯科医院のWEB掲載対応は、単なるホームページ修正ではありません。

365メディカルでは、次の3つをセットで整える必要があると考えています。

1. 掲載する

必要な施設基準や患者向け説明を、ホームページ上でわかりやすく掲載する。

2. 届出と一致させる

地方厚生局に届け出ている施設基準と、ホームページに掲載している内容を一致させる。

3. 証憑として管理する

いつ掲載したのか、どの内容を更新したのか、どの施設基準に対応しているのかを記録として残す。

この3つがそろって初めて、**「算定できる状態」から「説明できる状態」**になります。

10. まとめ:WEB掲載は「小さな作業」ではなく「算定機会の防衛策」

令和8年度診療報酬改定において、歯科医院のWEB掲載対応だけで見込める算定影響は、平均的な医院で月1万〜3万円程度、年間12万〜36万円程度が現実的な目安です。

しかし、本当に重要なのは金額そのものではありません。

WEB掲載対応を怠ることで、

  • 算定できる加算を取り逃す

  • 施設基準を満たしていることを説明できない

  • 届出内容と公開情報がずれる

  • 監査・個別指導時に説明できない

  • 医療DX関連加算に対応できない

といったリスクが発生します。

つまり、WEB掲載は「儲けるための作業」ではなく、算定機会を守るための最低限の制度対応です。

これからの歯科医院経営では、診療報酬改定を点数だけで見るのではなく、施設基準・届出・WEB掲載・証憑管理まで含めて管理する力が求められます。

365メディカルにご相談ください

365メディカルでは、歯科医院・クリニック向けに、令和8年度診療報酬改定に対応した以下の支援を行っています。

  • 施設基準の整理

  • ホームページ掲載項目の確認

  • 医療DX関連加算の確認

  • 明細書発行・保険外負担の掲載整備

  • 歯科技工所連携・デジタル連携の制度対応

  • 証憑管理・台帳化

  • 医院長・事務長向けの制度対応サポート

「うちのホームページで何を掲載すればよいかわからない」「算定できる加算を取り逃していないか確認したい」「施設基準とWEB掲載をまとめて整理したい」

このような歯科医院様は、ぜひ365メディカルにご相談ください。

制度対応を、医院長・事務長だけで抱え込まない仕組みづくりを支援します。


参考・参照

  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定の概要【歯科】」 

  • 厚生労働省「令和8年度診療報酬改定に係る施設基準届出チェックリスト」 

  • 地方厚生局「令和8年度診療報酬改定に伴う施設基準届出一覧」 

  • ニチイ学館「令和8年度診療報酬改定 施設基準等のホームページ掲載」 

  • PHC「電子的診療情報連携体制整備加算の概要」 


免責事項

本記事は、歯科医院・医療機関向けに令和8年度診療報酬改定とWEB掲載対応の考え方をわかりやすく整理した一般的な情報提供です。実際の算定可否、施設基準、届出、ホームページ掲載事項、診療報酬請求については、必ず最新の厚生労働省資料、通知、疑義解釈、地方厚生局の案内、顧問税理士・社会保険労務士・行政書士・医療事務専門家等の助言をご確認ください。


 
 
 

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