続:【R8診療報酬改定】HP掲載が「努力」から「完全義務」へ。
- Yuki

- 3月4日
- 読了時間: 3分

1. タイムラインの再確認:2つの「締め切り」
まず、混乱しやすいスケジュールを整理しましょう。
期限 | 内容 | 対象 |
2025年(R7)5月末 | 令和6年度改定の経過措置終了 | 原則すべての医療機関 |
2026年(R8)6月 | 令和8年度改定の施行(新要件追加) | オンライン診療実施機関等 |
2025年5月末の時点で、すでに「院内掲示事項のウェブ掲載」は完全義務化されます。「R8改定まで待てばいい」と思っていると、1年前倒しで施設基準違反となるリスクがあるため、今すぐの対応が必要です。
2. 具体的な「掲載必須項目」リスト
HPのどこに、何を書けばよいのか。具体的には以下の情報を「閲覧者が容易にたどり着ける場所(トップページからのリンク等)」に掲載する必要があります。
① 基本的な施設基準(全件共通)
届出事項の概要: 地方厚生局に届け出ている施設基準の名称。
算定要件の公開: 例えば「外来後発医薬品使用体制加算」なら、後発医薬品の使用割合など。
入院・外来の体制: 連携している医療機関名、配置されている専門スタッフの有無。
② オンライン診療・医療DX関連(R8で厳格化)
オンライン診療指針遵守のチェックリスト(★新規): 厚労省が定める指針を遵守しているか、自己点検結果を掲載。
医療情報取得加算: マイナ保険証の利用体制や、電子処方箋の導入状況。
医療DX推進体制整備加算: 診察室等でオンライン資格確認等を利用して取得した診療情報を、実際に活用している旨。
③ 在宅医療・地域連携
連携先リスト: 24時間対応を共に行う連携医療機関の名称、住所、電話番号。
相談窓口: 患者さんや家族からの問い合わせ先。
3. 「HP未設置なら免除」の落とし穴
「うちはHPがないから、紙の掲示だけでいいんでしょ?」という声も聞かれます。確かに現時点では「HPを有していない場合は、ウェブ掲載義務はない」とされています。
しかし、ここに強力な「DXによる誘導」がかかっています。
DX関連加算の算定不可: 「医療DX推進体制整備加算」など、高い点数を設定できる加算の要件に「ウェブサイトへの掲載」が含まれるケースが増えています。
患者の動向: 今や患者は「HPがないクリニック」を、情報公開に消極的であると判断する傾向にあります。
つまり、「HPを作らない=高い点数が取れない+患者も来ない」という状況になりつつあるのがR8改定の真実です。
4. 実務上のテクニック:PDFか、テキストか?
掲載方法に厳密なルールはありませんが、運用のコツは以下の通りです。
PDF掲載が最も手軽: 院内掲示用のWordファイルをPDF化し、「施設基準について」というボタンからリンクさせるのが最短ルートです。
更新日の明記: 「2026年6月1日更新」と記載することで、最新の情報であることを証明します。
医療広告ガイドラインのチェック: 「最高」「日本一」などの比較優良広告や、誇大広告にならないよう、事実のみを淡々と記載することが重要です。
まとめ:R8改定は「信頼の可視化」
今回のウェブ掲載義務化は、医療機関にとって手間が増える変更ではありますが、裏を返せば「自院の体制を正しくアピールするチャンス」でもあります。
「何を掲示すればいいか迷う」という場合は、まずは地方厚生局のホームページで公開されている自院の届出状況をダウンロードし、それを整理することから始めてみてください。




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